ラグビーワールドカップ2019、優勝候補の世界ランク1位のニュージランド代表チームの愛称「オールブラックス」は有名です。
世界各国ラブビー代表チームにつけられた意外な愛称とエンブレム、その由来などをまとめてみました。
日本代表チーム「ブレイブブロッサムズ」
● 発足:1926年
● エンブレム:満開の桜
発足当初のエンブレムは、現在のエンブレムのような満開の桜ではなく、つぼみの桜であった。
● 愛称:ブレイブブロッサムズ(桜の勇者)
発足初期は、桜のエンブレムから「チェリーブロッサムズ」と呼ばれていたが、第5回ワールドカップに出場した初戦敗戦の試合で、小柄な選手が立ち向かう姿が讃えられ、地元のラグビーファンから「ブレイブブロッサムズ(桜の勇者)」と呼ばれたことから代表チームの愛称となる。
ニュージーランド代表チーム「オールブラックス」
● 発足:1892年
● エンブレム:シルバー・ファン(銀のシダ)
有名なエンブレムは、シルバー・ファーン(銀のシダ)というニュージーランド先住民のマリオ族が信仰していた大木の葉でニュージランドの国旗にも使われている。
● 愛称:オールブラックス
1905年のイギリスでニュージーランド代表が圧倒的な強さでイングランドのクラブチームに大勝し、そこで見せた重量級のフォワード選手までもが素早く走り続けたプレーに「全員がバックスのようだ」と称賛し「ALL BACKS」と地元新聞記者がチームの愛称をネーミングするはずが「ALL BLACKS」と「L」を誤植してしまったことで誕生したのだとか。
一方、元々ラグビージャージが全身ブラックであり「オールブラックス」という愛称は発足初期からのものという説もある。
イングランド代表チーム「レッドローズ」
● 発足:1871年
● エンブレム:レッドローズ(紅い薔薇)
英国王室の象徴、イングリッシュ・ローズがモチーフ。
● 愛称:レッドローズ
紅い薔薇の紋章が英国君主(ランカスター家の系統)のシンボルであり、ラグビー発祥のラグビースクールの校章でもある。
ウエールズ代表チーム「レッドドラゴンズ」
● 発足:1881年
● エンブレム:スリーフェザーズ(三枚の羽)
「ウェールズ公の羽」で金の王冠と3枚の駝鳥の羽根でなる伝統のエンブレム。
● 愛称:レッドドラゴンズ(赤い竜)
ウェールズの国旗の「赤い竜」は、国や民族の象徴・化身を表す。
代表チームのジャージの色もウェールズの「赤い竜」を象徴する色となり「レッドドラゴンズ」と呼ばれるようになった。
南アフリカ代表チーム「スプリングボクス」
● 発足:1889年
● エンブレム:スプリングボック
南アフリカの草原に生息する草食動物、ガゼルの一種。
● 愛称:スプリングボックス
代表チーム自らで愛称を決めて予めメデイアに申し出たもの。
これは、英国メディアが勝手に命名してしまうことを怖れたため。
南アフリカに広く生息する俊敏で華麗な跳躍をするスプリングボックが当時の南アフリカ代表チームらしさを表していた。
アイルランド代表チーム「愛称なし」
● 発足:1879年
● エンブレム:シャムロック(白詰草)
アイルランドの国花でマメ科のクローバー種の3枚葉の草がモチーフ。
● 愛称:なし
アイルランド代表チームにはこれまでも愛称はない。
オーストラリア代表チーム「ワラビーズ」
● 発足:1949年
● エンブレム:ワラビー(国章とワラビー)
オーストラリアに広く生息するカンガルー科でより小柄な有袋動物。
● 愛称:ワラビーズ
ランニングスタイルを得意とするオーストラリア代表チームがワラビーの俊敏さに例えられ「ワラビーズ」と呼ばれるようになっていった。
なお、オーストラリアでは15人制ラグビーの他に13人制ラグビーも盛んで、このラグビーリーグのオーストラリア代表チームの愛称が「カンガルーズ」。
フランス代表チーム「レ・ブリュ」
● 発足:1919年
● エンブレム:ルコック(雄鶏)
● 愛称:レ・ブリュ(Les Bleus)
英語でいうと、The Bleus
フランス代表チームの青いジャージがそのまま愛称に。
ちなみに、サッカー代表チームも同じく「レ・ブリュ」
スコットランド代表チーム「愛称なし」
● 発足:1873年
● エンブレム:アザミ
スコットランドの象徴として国花とされているキク科のアザミ。
● 愛称:なし
アルゼンチン代表チーム「ロス・プーマス」
● 発足:1899年
● エンブレム:金のジャガー
中南米に生息するジャガーがモチーフ。
● 愛称:ロス・プーマス
アルゼンチン代表チームのエンブレムは「ジャガー」なのだが、南アフリカ遠征の際に地元メディアが「プーマ」と勘違いして広めてしまい、そのまま代表チームの愛称になってしまった。