東京五輪で快挙を遂げたバスケットボール女子日本代表チーム。
その立役者がヘッドコーチのトム・ホーバス監督です。
日本語で檄を飛ばしてチームを鼓舞するその姿はまるで日本の熱血顧問のようですね。
ヘッド・コーチに就任してからわずか4年間で世界のトップチームに成長させたトム・ホーバス監督。
選手達とのコミュニケーションもこれまで日本語でしていたのでしょうか。
バスケ女子日本代表ヘッドコーチ、トム・ホーバス監督の日本語を動画でご紹介します。
女子バスケ監督のトム・ホーバスは日本語【動画】
2017年のトムホーバスの日本語【動画】
トムホーバス監督が女子バスケットボール日本代表のヘッドコーチに就任したのが2017年4月。
その年の1月に行われた就任会見では一部英語を交えて日本語で行っています。
このときは通訳もスタンバイしていましたが、このときが最後ですね。
そして、こちらの動画は2017年8月にアップされた『アスリートの魂「バスケットボール女子日本代表」2017 NEW』。
動画の中でトム・ホーバス監督の日本語が登場するのは、8分58秒、22分8秒、23分19秒、41分14秒のところ。
2017年のヘッドコーチ就任早々からトム・ホーバス監督は日本語が話せてますし、このときはもうペラペラのレベルに聞こえます。
2019年のトム・ホーバスの日本語【動画】
こちらの動画は、2019年5月にアップされたバスケ女子日本代表選手のインタビュー動画です。
女子日本代表ヘッドコーチのトム・ホーバス監督も5分37秒のところから登場し、日本語でインタビューに答えています。
2021年のトム・ホーバスの日本語【動画】
2021年8月5日、東京五輪の準々決勝でベルギーに劇的勝利したバスケットボール女子日本代表。その翌日に撮影された動画がこちらの「INSIDE AKATSUKI」。
動画の11分1秒のところからトム・ホーバス監督の日本語が登場します。
こちらの動画は、東京五輪の準決勝でフランスに勝利しメダルを確定させた日の翌日のバスケットボール女子日本代表選手の姿とトム・ホーバス監督のコメントです。
アメリカとの最終決戦を翌日に控えて語られるトム・ホーバス監督の日本語が11分13秒のところから登場します。
トム・ホーバスの日本語が上手い理由も凄い
トム・ホーバスの日本語が上手いのは嫁が日本人
アメリカ合衆国コロラド州デュランゴ出身のトム・ホーバスさんは、ペンシルバニア州立大学を卒業後、ポルトガルリーグでプレーしています。
1990年にトヨタ自動車のバスケットチームでプレーするため来日し、そのときに結婚したのが今の日本人の奥さんです。
日本での活躍がきっかけで、1994年からNBAアトランタ・ホークスでプレーすることになり、1995年にはCBAピッツバーグ・ピラニアズに移籍。
その後、トヨタ自動車に復帰して、2000年に東芝へ移籍して1年間プレーして現役を引退します。
引退後は、帰国して会社に就職して働きながら高校のバスケットチームのコーチをしていましたそうです。
トム・ホーバスさんは奥さんと子供達と一緒にアメリカで暮らしていたのですが、そこに日
本の女子プロバスケットチームからコーチのオファーが2010年にあったのです。
それが、JX(現在のENEOS)サンフラワーズ。
トム・ホーバス監督が日本語が上手いのは嫁・奥さんが日本人だからですね。
日本語が上手いのは自分の言葉で伝えたいから
そこから日本での生活が再び始まり、家庭の中でも日本語で話すという徹底ぶりです。
2011年には女子バスケットボール日本代表のアシスタントコーチに就任し、
2016年にJXサンフラワーズのヘッドコーチへ昇格すると、その年のコーチ・オブ・ザ・イヤーを受賞。
2017年から女子日本代表のヘッドコーチに昇格したのです。
この頃から、選手との日本語のコミュニケーションの幅をもっと増やそうとスマートフォンに日本語学習アプリを入れて活用したり、家庭では教本を積んで日本語を勉強しています。
そして、日本代表選手との1対1で話す時間を増やしていったそうです。
どの競技でも日本代表チームに外国人監督が就任すれば通訳がいるわけですから、トム・ホーバス監督の本気度はちょっと違いますね。
いくら奥さんが日本人だとしても、トム・ホーバス監督が最初に日本で暮らしていたのは4年程度です。
それでも日本語が上手くなったのはトム・ホーバス監督が選手に自分の言葉で伝えたいという思いがあったからのようです。
「日本行きを決めた時、誰も僕がカムバックしてNBA選手になれると思っていなかった。日本のバスケット界には感謝しかない」
「多少の間違いがあっても自分の言葉で伝える方がインパクトがある」
トム・ホーバスの2017年4月日本代表ヘッドコーチ就任の記者会見が行われましたが、そこで会場を驚かせるメッセージが飛び出したのです。
ちなみに、この会見では、一部英語を交えて日本語で行っています。
日本語のコミュニケーションにはほとんど困らないようでしたが、この頃は念のため通訳がスタンバイしていますね。
「チームの目標としては東京オリンピックでメダルを獲ることです。もちろん簡単なことではないと思いますが、リオデジャネイロオリンピックで得た経験は、我々を大きく前進させたと思っています」
「ずっと夢見ていたことですけど、個人的な夢としては東京オリンピックの決勝戦でアメリカと対戦して、金メダルを獲ることです」
金メダルには手が届きませんでしたが、夢をほぼ現実にしてしまったわけですから凄いですね。